I.M.ペイ - イスラム美術館
ドーハのウォーターフロントに佇む印象的な文化的ランドマークであるこの博物館は、幾何学的な明快さと静謐な存在感を併せ持つ。橋を渡るアプローチは期待感を高め、内部では丁寧にフレームされた眺め、柔らかな光、洗練された素材が明らかになる。その構成は時代を超越した感覚を与え、堅牢さと静けさのバランスが、収蔵品と同様に建築そのものを記憶に残るものとしている。
OMA - カタール国立図書館
カタール初訪問で、この驚くべき国立図書館を体験する機会を得た。外観の建築美は目を奪うが、内部はさらに圧倒的だ。広大な開放空間、繊細な段差設計、そして見通しの良さが特徴である。光とスケール感、精密さが融合し、荘厳でありながら温かみを感じる空間を生み出している——まさにドーハの象徴たるランドマークである。
RCR Arquitectes - デクローク図書館
ベルギーの友人を訪ねた際、この驚くべき図書館に立ち寄った。層をなすファサードと温かみのある素材の配色が、川沿いに強い建築的アイデンティティを創り出している。撮影中、絶妙なタイミングでサイクリストのグループが通りかかり、情景に生命感とスケール感を添えた。静謐で現代的な佇まいを放つ、見事に完成された公共建築である。
JDS Architects - ステファン・エッセル邸
リールで進行中の活気あるホステルプロジェクト。鮮やかな色彩とエネルギッシュな雰囲気が特徴だ。この建物は遊び心のあるアイデンティティを街区にもたらし、人々が自然と集う開放的な空間を形成している。現地を訪れた際には、敷地周辺で練習するスケーターたちが動きと活気を添え、建築が若々しくコミュニティ主導の環境をいかに支えているかを浮き彫りにした。
BIG - ラ・メカ
その大胆な造形は川沿いに力強い存在感を放つ。流線型のフレームは写真映えが抜群で、ビデオのような光を捉える。内部は開放感があり、空間の多様性と規模の割に驚くほど親密な雰囲気が共存する。このプロジェクトは記念碑性と親しみやすさのバランスを保ち、ボルドーに象徴的な文化空間を創出した。
スノヘッタ - ラスコIV
ラスコーIVは、私にとって特別な意味を持つ風景の中に位置し、故郷からわずか数キロの距離にあります。その建築は繊細さと力強さでこの遺産サイトの重要性を引き立てています。建物は地形に溶け込みながら、展示物を通る明確で誘うようなルートを形成しています。このような重要な場所が、考え抜かれた現代的なデザインによって称賛されている様子は、この地域にとって本当に特別なものだと感じます。
MAD Architects - UNIC
パリ北部に位置する特徴的な住宅プロジェクト。流動的な幾何学形状と積み重ねられた彫刻的なテラスが特徴だ。この建物は地域に新たなアイデンティティをもたらし、ダイナミックな眺望と強い建築的存在感を提供する。デザインは野心的でありながら親しみやすく、周囲に自然に溶け込みつつも際立つ都市居住環境を創出している。
サナア - ファヨール元帥住宅
パリを訪れた際、広大な公園の縁に沿って建つこの社会住宅プロジェクトを目にすることができた。柔らかな曲線を描くボリュームは美しく造形され、静かな佇まいが景観に溶け込んでいる。精密でありながら優しいデザインの住環境は、優雅でありながらも控えめな趣を醸し出し、都市南西部に位置する洗練された住宅アプローチを体現している。
ザハ・ハディド - 東大門デザインパーク&プラザ
ソウルでの仕事で、このランドマークを丸一日かけて探索する機会を得た。流れるような金属の表面と連続する曲線が、光と共に移り変わる未来的な雰囲気を醸し出している。ギャラリーや屋外通路を移動するにつれ、流動的で没入感があり、常に動き続けているような建築が明らかになる——都心部における唯一無二の体験である。
妹島和世 日本女子大学図書館
柔らかな曲線と落ち着いた雰囲気で形作られた、洗練された美しさを持つ大学図書館。内部は開放感と明るさに満ち、穏やかな曲線が空間を流れるように導く。明快さと温かみの静かな調和を生み出すデザインは、学修にふさわしい居心地の良い環境を提供すると同時に、妹島和世の作品に特徴的な繊細な優雅さを示している。
三菱地所設計 - アカデミック・アーク
岐阜に建つ印象的な大学施設。力強い幾何学と明確な建築的特徴が特徴だ。建物の角張った形状は周囲を移動するにつれてダイナミックな視覚効果を生み出し、内部は開放感と明快さを保っている。確固たる構成が際立つこのプロジェクトは、学術生活に大胆でありながら機能的な環境を提供している。
サナア - 日立市役所
栃木へのバイク旅が導いた、この美しく穏やかな公共建築。市役所の開放的なレイアウトと柔らかな空間の連続性は、公共空間への洗練されたアプローチを体現し、静かで親しみやすい雰囲気を創出している。光、動線、透明性が調和し、上品でありながら温かみのある公共環境を形成している。
伊東豊雄 - 台中市歌劇場
威風堂々としたファサードが迎えるのは、台中でも最も注目すべき建築物の一つ。その流麗な幾何学模様は、内部へとシームレスに続く。内部には彫刻のように刻まれた流れるような空間が連なり、階段は彫刻的な曲線と移り変わる光によってハイライトとなる。空間全体が没入感を醸し出し、オペラハウス内を移動する行為そのものが、連続した空間体験へと昇華される。
妹島和世 - 大阪芸術大学施設
大阪にあるこの大学施設は、一目で際立つ優雅な構造的明快さを示している。ボリュームの軽やかさと穏やかで連続したラインは、妹島和世の作品に典型的な詩的な質感を醸し出す。空間を歩むと、光と動きの微妙な変化が現れ、洗練されながらも静かに表現力豊かな環境を生み出す——建築の最も繊細な姿である。
丹下健三 - 山梨県プレス・放送センター
甲府に位置するこの放送センターは、戦後日本建築の力強い一例として存在感を示している。構造は強い存在感を放ちながらも、周囲の景観や都市の文脈に自然に溶け込んでいる。大胆な形態、浮遊感のあるボリューム、そして細部への配慮は、重厚さと軽やかさの見事なバランスを体現しており、同時代の最も魅力的な作品の一つとなっている。
日建設計 - パレスサイドビル
この東京のオフィスビルは日建との新たな協業の始まりを告げるものであり、1960年代の名作を再訪する強い体験となった。ファサードの造作は驚くほど精密で、公共空間には別の時代から運ばれてきたような独特の雰囲気が漂う。楕円形の階段は特に見事で、オリジナルデザインの優雅さと職人技を如実に物語っている。
ザハ・ハディド・アーキテクツ - マッシィ美術館
イタリア旅行中にローマのこの美術館を訪れたのは、ザハ・ハディッドの建築プロジェクトとの初めての出会いであり、忘れられない体験となった。流れるようなライン、劇的なスロープ、移り変わる光が、建物全体に動きの感覚を生み出している。内部を探索すると、大胆でありながら流動的な空間が広がり、現代美術と建築のための力強い舞台を提供していることがわかった。
伊東豊雄 - 仙台メディアテーク
仙台メディアテークは現代日本建築の真のランドマークとして、今なお色あせない新鮮さを保っている。仙台に暮らした身としてはこの建物に個人的な思い入れがあり、再び訪れて撮影することで、その空間が時代を超越した感覚を放つことを改めて実感した。透明な構造、浮遊感のあるフロア、象徴的なチューブが創り出す開放的で柔軟な環境は、今もなお市内随一の活気ある公共の集いの場として機能し続けている。
隈研吾 - 湯河原駅広場
湯河原駅前広場は小規模ながら見事に仕上げられたプロジェクトであり、何度も通り過ぎた末にようやく立ち寄った甲斐があった。木製のキャノピーと緩やかな屋根のラインが、街と鉄道の間に心地よい移行空間を生み出している。温かみと開放感に満ち、細部まで配慮が行き届いたこの空間は、控えめな駅であっても、思慮深い設計によっていかに落ち着いた個性ある公共空間へと昇華できるかを示している。
Nendo - 天理駅広場 コフン
天理にあるこの遊び場兼公共広場は、柔らかな白い造形が人々の集い、遊び、憩いの場を創り出し、活気に満ちている。奈良旅行中に訪れた際、この空間が駅周辺の日常活動に自然に溶け込んでいる様子が伺えた。緩やかな盛り土、開放的な空間、遊び心のある幾何学模様が、彫刻的でかつくつろげる温かな環境を生み出し、地域コミュニティの利用に最適である。